今回はリンカーンタウンカーのエアコンの修理をご紹介します。
症状としましてはエアコンの温風と冷風を切り替えることができません。
一応モーターの音は確認できますし、何かが動いている音はするのですが切り替わりません。
これは嫌な予感しかしません。
バラして確認します。
全てを外したその下に答えがあります。
シフトポジションワイヤーを外します、単純にメーター内のギヤポジションの矢印を機械的にこのワイヤーで引っ張って変えてます、面白いですね。
エアコンのフラップなどは電気モーターとエンジンで作ったバキュームを使い分けています。
このカラフルなホースはエアコンのユニット裏のバキュームを振り分ける部分です。
オーディオを外したら運転席の下回りを外し、配線緩めステアリングを丸ごと落としメーター周りを取り外します。
助手席側のグローブボックスやエアバッグユニットなどを取り外し、ダッシュボード上側のセンサー類を外すといよいよダッシュボードの取り外しにかかります。
各種配線を処理して、ダッシュボードを丸ごと取り外します。
やっとここまで来ました。
これでやっと不具合箇所が拝めます。
この黒い大きな部品がエアコンのヒーターユニットです。
ケースの中にヒーターコアと各種フラップが内蔵されている、カーエアコンの中枢を担う一角です。
その上部のモーターを外すと‥
割れています。
本来モーターで駆動されるはずのフラップの軸受けが割れています、予想通りです。
ここまでバラさないと全く見えません。
室内側で数か所、エンジンルームから全く見ることのできない位置に止まっているナットを取り外し、ようやくヒーターユニットを取り出せました。
唯一の救いはヒーターユニットとエアコンユニットが別ということくらいでしょうか。
新しい部品との比較です。
なんでこんなところが樹脂でできているのかとガッカリしてしまうところではありますが、今回はヒーターユニットと電気式のモーター2つも念のために交換させていただくことになりました。
あとでモーターが壊れたら大変なので‥
あとはバラした順に全て戻し、クーラントのエア抜きを行いエアコンの操作具合を確認しましたら終了です。
無事に納車させていただきました。
車種によっては同じようなエアコンの不具合でも故障箇所や内容も変わりますので、気になる方はお気軽にお問い合わせ下さいませ。